せかうな

世界で一番うなぎがうまい

Unveiling PARTY!!の衝撃 トライアムトーンとアルシュシュ

電車を降りて会場へ向かう道すがら、到底3月とは思えない陽気とこれから始まるライブに対する高揚感とが混じり合ったような体温の上昇を感じていた。2年前の6月にはスマホの地図を見ながら通ったその道を、はやる気持ちとは裏腹に早足になるのを抑えてなぞる。気持ちが蘇ってくる...というほど鮮明には覚えてはいないのだけれど、線路沿いの直線ルートの所々で咲いている花々を愛でる余裕はあったらしい。数分歩いた後に見えてくる公園を抜けた先にFOSTERホールはある。

新ユニットの追加という重大な発表は、ファンにとっても大きな衝撃だった。ただ、なによりもこの日を心待ちにしていたのも事実だった。公開された漫画やゲームのストーリー、生配信番組やリアルイベントを通してなんとなくではあるがキャラクターやキャストさんを知っていくことができたし、何よりも「誘宵アバンダンス」と「カラリコロリ」の2つのシングルに収録されていた曲たちが自分たちを高ぶらせるには十分すぎた。

なので別にお披露目だからといって個人としては心配事なんて特に感じていなかったのだけれど、いい意味でそれはまだまだ浅い考え方だと気が付かされた。お披露目「だから」良かったとかお披露目「なのに」すごいとか、そんな狭量な前提条件をもって語る必要なんてなくて、単純に素晴らしいステージだったの一言に尽きる。

眼前のスクリーンに流れるOP映像の一部に琴慈先生の描かれた漫画が利用されていることがわかった刹那に「「「メディアミックス!!!」」」って叫びそうになったとか、そういうのはひとまず置いておこう。


アルシュシュ

正真正銘の一曲目はアルシュシュのカラリコロリで、もうね、イェーーーイ!ですよ。やっぱりイェーーーイ!って言われたら始まっちゃうんだよな。正直NANANANANAはどうしてたか覚えてない。吉武さんの底抜けなハッピー感は本当に見ているだけで観客をどこか幸せな気持ちにしてくれる。

そして思った以上にみんなめっちゃ踊る。ふわふわしている雰囲気はベースにありつつも、トロワアンジュの優雅さとはまた違った、ポップな感じの中にコミカルさとメリハリがある振り付けが展開されていく。アルシュシュポーズ的な手の形の話を曲間のMCでも触れていたけれどめちゃくちゃ細かい部分も凝っていた。

トライアムトーン

今回のライブでもっとも期待されていたのは『サンダーレスキュー!』だと言わざるを得ない。観客の期待は限界まで高まりきっていた。極論するとこのライブは「サンダーレスキュー!をやる会」と言っても過言ではない......いや、言いたいことはわかってる。わかってるんだよ。みんな『カラリコロリ』の冒頭の「NANANANANA」は声に出すべきなのか?とか、『Merry Go Wonder!!』のクラップ地帯で「ハイ!」があるのは最初だけ、とか、『泡白昼夢』で一生クネッてたいとか、いくら周りがズレていたとしても自分だけは『誘宵アバンダンス』のハッ!ハッ!ハッ!ハッ!のタイミングだけは間違えないぞとか、『WANTED』のBAN BAN BANはソロパートだし黙っとくか(もしくはクラップでもしとくか)とか、とか。

結果はもうサンダーレスキュー!最高過ぎるでしょとしか言えない。

あとは全体的にめっちゃこっちを煽ってくるから全身全霊を込めて乗るしかない。そんなトライアムトーン。誘宵アバンダンスのソレソレソレソレがめちゃくちゃ良かった。

齊藤未莉依さん

まだまだトライアムトーンとアルシュシュのストーリーは始まったばかりだけれど、その中でも未雨先輩が好きです。秋葉原ゲーマーズのお渡し会の休憩中に上手側の席から透明な仕切り板越しに客席をみわたしていたときの笑顔が素敵でした。ライブでは最後の挨拶のところで言葉に詰まりつつもお話されていた内容はご自身の美学の話だと思うので我々外野があれこれ言うものでもないのだけれど、少し明るいロングヘアと白ベースの衣装が佐倉未雨としてめちゃくちゃ決まっていたし、特にWANTEDで見られる真剣な表情とかサンダーレスキュー!の「甘くチョロく」のところで首をかしげる部分とか素晴らしかった部分は無限にあげられます。


互いのユニットともに吉武さんと和泉さんという人物を軸に据えながらも初回から驚くべきパフォーマンスを見せてもらったという思いが強くて、裏リステップRadioを聞きながらこの文章を書いている中で、ちゃんとこの6人を選んでくれたんだろうなという信頼感も抱きつつ2024年のリステというコンテンツの供給量に感謝を捧げている。

まずは6月の"Resistance"のVIP席争奪戦に勝利するところから始めなければならない。最前席を希望します。