長縄まりあさんの代表作である『おさる数えたよ』を知っているだろうか。 初めての緊急事態宣言下でYouTubeに投稿されたこの9分30秒の作品は、タイトルに偽りはなくまさに長縄まりあさんがおさるを数える動画である。 2021年6月現在、一万七千回ほどの再生回数の動画であるが、再生数が低すぎるのでもっと世の中の人に知ってほしいと思いこの記事を書いている。
さて「おさるを数える」とは眠れない夜に羊を数える民間伝承のオマージュである。 羊を数える元々の文化は Sheep と Sleep をかけた言葉遊びとして英語圏で始まったものらしい。 これを日本語にした時点で既にその言葉遊びは破綻しているので、もはや羊を猿に変えたところでどうにでもなるというのがこの動画のコンセプトである（コンセプトではない）。
そのためこの動画では「おさるがいっぴき、おさるがにひき、…」といったように長縄まりあさんがおさるを数えている。なんともかわいらしい。
ここから先は内容の話をする。未視聴の方はぜひ読む前に動画を見てほしい。
まりあ「おさるがいっぴき。おさるがにひき。」
20匹ほどのおさるを数えたところでまず長縄まりあさんは私たちに語りかける。
まりあ「みんなのおさるはどんなおさるだろう。みんな今目を閉じてどんなおさるを想像しているんだろう。きになる。」
おまえは今まで数えたおさるの匹数をおぼえているのか？と聞かれたとしてもちゃんと答えられるようにしておきたいものである。 この「きになる。」超かわいい。そしてその直後、事件が起こる。
まりあ「おさるが21ぴき、おさるが22ひき、おさるが23びき、あってる？」
まりあ「おさるが26ぴき」
24番目と25番目のおさるが飛ばされた瞬間である
ただここで歩みを止めてはならない。おさるのカウントは我々の疑問を待ってはくれない。 そして40匹を迎えるころに長縄まりあさんはこのように続ける。
まりあ「今みんなの頭の中には40ぴきものおさるがいるんだね！」
ーーいないのである
とても残念なことに、40匹いないのである。私たちの頭の中には40匹のおさるはおらず、2匹少ない38匹しかいないのである。 我々の頭の中に存在していたおさる達の数と、問いかけられたおさるの数のギャップに混乱を抱えながらもさらにカウントは続いていく。
まりあ「おさるが50ぴき。50にいきました！でもみんなもう寝てるかもしれないね」
おきてるよ～～～かわいいよ～～～50を超えて更に進む
まりあ「......おさるが55ひき」
まりあ「おさるがごじゅう...ごじゅう...さっきなんていったっけ？（笑）50...でもきっとみんな寝てるから気づいてないから55ひき。あってる？」
うーんダブルカウント☆
そして最終的におさるを70匹（※正確には69匹）数えて動画は終わる。
さあ、これから眠れない夜はおさるを数えて眠ろう。君たちの数え方を縛るものはなにもない。
