せかうな

世界で一番うなぎがうまい

もうじき明ける夜をただ待ったその先のRe:SHOUT!!

参加する前の話

リステとしては2022年末にキャストの交代を取り巻く一つのトピックがあって、個人的にはそう簡単には決まらなかったのだなとある意味ドライにさほど心配もせずに静観しているつもりでした。とはいえ、キャラへの思いが強い人の複雑な気持ちも頭では理解できるので、そういった意味でもここ数ヶ月は少しウェットな気持ちを持ちつつ毎週のストーリー更新を待っていた側面もあったのは否定できないとも思っています。

残り一人のゲストを予想するときも、"新たな"選択肢は見え隠れしながらも、とはいえ先に書いたように個人的には落ち着いて待つスタンスだったので、結局誰が来ても盛り上がるだけなんだよなって。考えては結局その結論に至るというのを何度も繰り返していました。

テトラルキアの話

山田さんが最後の挨拶でお話されていましたが我々からは見えない裏で色々な気苦労があったのですね。今回、テトラルキアだけではなくRe:ステージ!におけるライブの声出し復活を背負ってのイベントだったこともあり、その先陣を切る坂東美久龍と山田さんの覚悟を感じました。奔放に突っ走るいつもの美久龍の側面は変わらず、ただ今回は曲中の煽りの端々に、どこかその心意気みたいなものが散りばめられていたような気がしています。少し青臭いその真っ直ぐな言葉からその思いを受け取りました。

ハクの魅力って色々あると思っているのですが特に今回思ったのが、ハクの歌声はテトラルキアの曲に一本筋を通す役割を果たしているなということでした。ゆらぎがありつつもはっきりとした可愛らしい歌声がテトラルキアの曲の中でとても印象的に聞こえます。ただそれでいて少し低くなった時の声がまた良いアクセントになっているんですよね。要所要所で佐藤さんのキマった歌声がめちゃくちゃ効いてくる。カナリアの落ちサビに向かう部分で佐藤さん先頭のフォーメーションを形作ってそこから発せされる「Hey, dear my friend あの日の記憶が “最高の思い出”になる前に」の部分、肩から腕指先にかけて一番力が入る部分と言っても過言ではないです。本当に大好きです。

T.A.I.YOU最高!!!二部は下手のスピーカー前くらいに陣取っていたのですが、高柳さんの立ち位置も下手側が多かったこともあり高柳さんを近くで見ている時間が多かったです。T.A.I.YOUは初めてではないんだけれどなんかめちゃくちゃ良かったですよね。もうめちゃくちゃ良かったとしか言えないんですけれど。高柳さんは本当に語尾のアクセントの付け方とかが朱莉なんだよなあ。いやマジでT.A.I.YOUの話しかしてないんですけれど間奏のときもヤバかったですね。あと、ジャケット無しのあの衣装も黒のリボンもめちゃくちゃ似合ってました。他の曲でも朱莉を保ったままあのライブハウスで大きな爆発を見せてくれた気がします。

最後西田さん。今回全編を通して大暴走してましたよね。振り切れていた。いやーパフォーマンスがすごい。昼の部は上手側のスピーカー前あたりにいたんですが、何度も端まで来てめちゃくちゃ煽ってくれる。手を伸ばせば触れてしまうんじゃないかってくらい。マジで全力で叫んで跳んでいた記憶しかないです。第一部のおろした髪を使ったパフォーマンス、第二部はポニーテールでなびく髪。色気がやべえ。ステージ上でこれなんだから、こっちが負けてたまるかって第一部の最初からこのライブの雰囲気や方向性を西田さんは示してくれました。

全体の話

現行のRe:ステージ!の世界観とそこに存在するキャラクターのストーリーを紡いでいるのは間違いなくリステップという存在でそれは揺るぎないものなんだけれど、Re:ステージ!というこのコンテンツの曲たちは決してその額縁の中だけに存在するものではないことを改めて気が付かされたライブでした。

『Purple Rays』が流れた時、『Dream a gate』が流れた時、オルタンシアの曲というのはオリジナルから離れてなお輝き、その曲たちに選ばれた新たな二人組に対して、その二人が歌う意味だとかその二人が持つ関係性を照らしてくれる。そんな大きな存在まで昇華されているのだなと感じました。決してその軸のみが曲の優劣を決めるものではないけれど、これはオルタンシアの楽曲だからなし得ることなんじゃないかと考えながら聞いていました。

少し全体の感想も書くと、なんとなく一部は間口を広く、二部はその流れも全て引き受けて深みに向かって駆け抜けるって感じのセットリストだった気がしますね。まあなんかさ、やっぱ『せーので跳べって言ってんの!』と『カナリア』はやりたいじゃん。何回やったってさ。ほら、インターネットでそういうのを見て今回始めてリステのライブに来たって人もいるはずだし、その人に対してはやるのが礼儀ってもんじゃない。

あ、二部だけ参加した新規の人はごめんなさい。

いやだって蓋を開けてみれば『オンゲキ』ですよ。ああ、そんな事やっていいんだ......。3rd以降で久しぶりの声出しライブなんだと、一方で変に息巻いて他方で変におセンチになる必要なんてなかったんだよなと。ここは Rock'n'Roll PARTY!! なんだよと。

最後に、2023年6月10日のあの夜に所々が痛む体を横にして「ああなんて今日は楽しい日だったんだろう」と純粋に心から思って眠りにつけたことが本当に幸せで嬉しかった。