せかうな

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GAPsCAPsが抱える立場の話とNOiSY MONSTERの意味を考える話

何故GAPsCAPsがあの三人で構成されて、歌っている曲が『NOiSY MONSTER』なんだと常々考えていた。 曲全体としてはとても好みだったのであまり深く考えずに発売からずっと聞いていた。 第一印象はハードなバンドサウンドにいわゆる”若い”歌詞だなくらいだったものの、SELECTION PROJECTの物語が進むにつれて各々のキャラクターが一部垣間見える部分があった時に、冒頭に書いたようになぜGAPsCAPsが小泉詩と山鹿栞と当麻まこで構成されていて、なぜこの『NOiSY MONSTER』を歌っているんだろうという疑問が湧いてきた。

今日の段階では、彼女たち三人が自分の立場と思いをすべて受け入れて力強く前に進むことを表した曲と理解することである程度しっくりきた。 「子役」「令嬢」「大家族の長女」といった各々が持つ役割は、決して自分で選択する余地はなく外部から与えられたものである。 おそらく度々その役割によって辛い思いをした過去を持ちながらも、それが求められていることだと自覚して生活していることはアニメを見れば読み取ることはできる。まず、SELECTION PROJECTへの参加はその役割に少しだけ抗う心から生まれた一つの選択だったと考えられる。しかし、結局自分の立場を一切捨て去ることなんてできるわけもなく、そして一方で別にそれを一切合切捨てたいわけではないと己の気持ちに気がついたのかなと感じた。

己の立場を自覚し役割を全うしながらSELECTION PROJECTに参加していることを念頭において『NOiSY MONSTER』の最後の歌詞である「全て飲み込んでみせるよ」「BREAKING THE HABIT」「お腹いっぱい 嗚呼、ご馳走様」の畳み掛けの言葉の意味と、終始ハードな曲調が続く中で現れる最後のフレーズの明るさが彼女たちが今の立場を受け入れてかつ先に進むという決意表明であり、言うなれば我々は言われた役割をただ受け入れているだけではなく「NOiSY MONSTER」なんだとも言えるのではないかという妄想である。